人民元、IMF基準満たすには一段の改革必要=米財務長官

ルー米財務長官は31日、国際通貨基金IMF)の
通貨バスケットの構成通貨となるための基準を
中国の人民元はまだ満たしていないとの米国の
見解を明らかにした。

人民元が通貨バスケットに組み入れられれば
国際的な地位が高まり、さらに多くの国の
中央銀行が準備通貨として採用するようになる見通し。

現時点でドル、円、ユーロ、ポンドが組み入れられており、
IMFはこの構成を今年見直すことになっている。

ルー長官はサンフランシスコで講演し、「(IMFの)
基準を人民元が満たすためには一段の自由化や改革が
必要で、こうした改革を完了させるようわれわれは
働きかける」と述べた。

ルー長官は中国政府要人との会談を終え、
北京から帰国したばかり。

中国が元安誘導のための為替介入を差し控えているようだと
指摘する一方、人民元に上昇圧力がかかった時に政策が
転換したかどうかが本当の意味で分かると述べた。

長官は「相場がいくつかの異なる方向性を示しても、
中国が引き続き介入を控えるよう期待する」としている。

また長官は、中国が主導するアジアインフラ投資銀行
(AIIB)について、高いガバナンス(統治)基準が
確保され、既存機関の補完となり得るかぎり歓迎する
用意があると述べた。