カナダ中銀金利据え置き、景気持ち直すと予想

カナダ中銀(中央銀行)は15日、政策金利
翌日物金利を0.75%に据え置いた。

同時に、原油価格の急落を受け、第1・四半期の
経済成長率予想を1.5%からゼロ%に
下方修正したものの、エネルギー以外の
輸出や労働市場の改善に伴い、景気は
持ち直すとの見通しを示した。

中銀は、原油価格下落の成長への衝撃が
薄れつつあるなか、年央ごろに、非エネルギー輸出、
投資、労働市場の改善によって、景気が加速すると予想した。

一方、原油価格の下落に伴う影響を注視していく
必要があるとし、下落が当面続くようであれば、
原油安に伴う影響が拡大するリスクも存在する
との見方を示した。

ただ、中銀は原油価格が中期的に
切り返す公算が大きいと見込んでいる。

総合インフレ率は、エネルギー価格安を背景に
1%で推移しているものの、コアインフレ率は
中銀の目標とする2%近辺にとどまっていると
指摘した。

「特定のセクターに起因する一時的影響や
カナダドル安の波及効果は、経済に存在する
緩みによってもたらされるディスインフレ圧力を
相殺する」とした。

インフレ見通しへのリスクは現時点で概ね
均衡しているほか、金融安定リスクも予想通りの
動向になっている模様とした。

過熱気味の住宅セクターについては、引き続き
「ソフトランディング(軟着陸)」が最も可能性の
高いシナリオとの見方を示した。