中国、7%成長の達成容易でない、一段の元安望まず=李克強首相
中国の李克強首相は、今年の成長率について、
7%を達成することは容易ではないとの見解を
明らかにした。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が16日報じた。
李克強首相は、FT紙とのインタビューで
「我が国の経済が依然として、下方圧力を
受けていることは真実だ」と述べた上で「今年、
7%の経済成長率を達成することは容易ではない」
との認識を示した。
中国国家統計局が15日に発表した第1・四半期の
国内総生産(GDP)伸び率は、前年同期比で
7.0%だった。
需要の低迷が響き、昨年第4・四半期の
7.3%から減速し、6年ぶりの低い伸びとなった。
一方、中国は輸出を拡大するために人民元相場を
押し下げることはできないと言明し、これ以上の
元安を望んでいないと述べた。
首相は「輸出を押し上げる目的のために、
通貨の下落に頼ることはできない。人民元の
さらなる下落は望んでいない」との考えを示した。
首相はまた「主要国が競って通貨切り下げに
動くような状況」は「通貨戦争」につながると強調し、
望ましくないとの認識を示した。
世界的な商品相場の下落により中国はデフレ圧力を
受けているが、デフレに陥っているわけではないと
指摘した。
首相は、自国の不動産市場が落ち着いたペースで
成長するのは歓迎すべきことだと述べたが、
住宅バブルの発生には警戒するとした。