物価上昇率、2%目標に向け順調に進んでいく=黒田日銀総裁
日銀の黒田東彦総裁は16日、20カ国・地域(G20)
財務相・中央銀行総裁会議を前にワシントンで
記者団に対し、物価の基調はしっかりしており、
「物価上昇率は2%の目標に向けて順調に
進んでいく」と述べた。
物価見通しで国際通貨基金(IMF)と日銀の間に
相違がある点について黒田総裁は「おそらく
需給ギャップの見方も若干違うのかもしれないが、
予想物価上昇率の見通しについてもIMFと
若干違う」と指摘。
その上で「需給ギャップが相当縮み、そうした下で
予想物価上昇率も、長い目でみると上昇していくと
みている」と語った。
また、物価の基調に変化があり2%の物価安定目標の
ために必要であれば躊躇なく調整すると言明。
具体的な対応についてはその時の経済・
金融状況を踏まえ適切に判断するとした。
世界経済については、「日米欧という先進国が
比較的順調に回復しているもとで、新興国の
成長率もだんだん上がっていく」と指摘。
「石油その他一次産品価格の動きや地政学的な
リスク等いろいろな問題は残されているが、
全体としてはより良い方向に向かっていると思う」
と語った。