ユーロ圏諸国間の構造的相違、通貨同盟の存続脅かす=ドラギECB総裁
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は23日、
ユーロ圏加盟国間に構造的に大きな相違が
あることに触れ、通貨同盟のほころびに
つながる可能性を警告した。
学術経験者や中銀関係者らを前にした講演で述べた。
ユーロ圏では、財政均衡を目指すドイツと、
経済改革を拒否し多額の債務を抱えるギリシャなど、
各国間には大きな相違が生じている。
総裁は「通貨同盟においては、加盟国間に
大きな構造的相違があるのは不都合だ。
通貨同盟の存続を脅かしかねない」
との見方を示した。
ユーロ圏加盟国は文化的に多様であり、
それぞれの経済運営の手法も異なっているほか、
労働者保護など各種法律にも大きな違いがある。
アイルランドやポルトガル、ギリシャの救済を
余儀なくされた先の金融危機をきっかけに、
加盟国間では軋みが目立つようになっている。