生産は4〜6月横ばい圏内、自動車減産に転じる=5月の日銀月報

日銀は25日に公表した5月の金融経済月報で、
4〜6月の鉱工業生産について「いったん
横ばい圏内の動き」との見通しを示した。

前月と同じ判断だが、自動車など輸送機械
「軽自動車を中心に減産に転じる」との指摘を
追加しており、若干慎重な見方となっている。

足元の景気の総括判断は「緩やかな回復を
続けている」とし、前月の「緩やかな回復基調」
からわずかながら上方修正した。

先行きの生産については、前月の「緩やかに
増加していく」との判断を据え置いた。

しかし、4〜6月は、鉄鋼が「(自動車など)輸送機械
減産の波及やアジア需給の悪化を背景に減少する」
などと指摘した。

足元の景気については、
個人消費の判断を上方修正。

「底堅く推移している」との判断は据え置いたが、
「一部に改善の動きに鈍さがみられる」との文言を
削除した。

住宅投資も「下げ止まっており、持ち直しに
向けた動きもみられる」とし、「下げ止まり
つつある」との前回判断から引き上げた。

一方、公共投資については「減少傾向に
転じている」とし、前回の「横ばい圏内」から
下方修正した。

原油・非鉄など商品市況が小幅上昇したのを受け、
企業物価の先行きについて「当面緩やかに
上昇していく」と判断を引き上げた。

前月は「下落幅を縮小していく」とみていた。