中国の為替政策、恒常的に変化したとの判断は時期尚早=ルー米財務長官
米国のルー財務長官は27日、国際通貨基金(IMF)が前日、
中国人民元はもはや過小評価されていないとの見解を
示したことについて、中国の為替政策が恒常的に変化した
と判断するのは早過ぎるとの考えを示した。
同長官はロンドン・スクール・オブ・
エコノミクスで行われた学生との対話に参加。
「人民元に圧力がかかった時の中国の対応を
判断基準とする必要がある」とし、中国が
実際に市場原理に基づく為替相場に
コミットしているのか疑問を呈した。
その上で、国際通貨基金(IMF)が人民元を
特別引き出し権(SDR)の構成通貨として
採用するかどうか、年内に決定できない可能性が
あるとの見方を示した。
米経済については、第1・四半期が軟調だったことは
一時的なものに過ぎず、下半期には力強く成長すると予想。
ただ、利上げの可能性については、連邦準備理事会
(FRB)は市場と十分に対話する必要があると
述べるにとどめた。
ルー長官はこの後、ドイツのドレスデンでこの日から
29日まで開かれる主要7カ国(G7)財務相・
中央銀行総裁会議に出席する。