人民元のSDR通貨採用でG7基本合意、年内実現には否定的

主要7カ国(G7)は同日まで独ドレスデンで開催していた
財務相中央銀行総裁会議で、人民元国際通貨基金
IMF)の特別引き出し権(SDR)通貨に採用されることが
望ましいが、まずは技術的な見直しを完了させる必要が
あるとの見解で一致した。

議長国ドイツのショイブレ財務相は会議後の会見で、
人民元採用の可能性について協議したことを明らかにし、
「原則的には(採用が)望ましく、技術面での条件を
検討すべきとの見解で完全に一致している。この件を
めぐり、政治的に意見が異なるということはない」と述べた。

麻生太郎財務相は、中国当局による人民元改革の方針を
歓迎するとともに、資本市場の自由化をめぐる進展により、
IMFが定める国際通貨の基準を人民元が満たすことに
つながるとの考えを示した。

ショイブレ財務相は「秋の見直しで人民元を採用するか
どうかはIMFが決定することだ。個人的にはやや楽観的に
思える」とし、年内の採用の可能性は低いとの考えを示唆した。