ギリシャ資本規制長引く可能性、銀行再開は休業より困難=業界筋

銀行業界の関係者は、ギリシャが導入した資本規制について、
数カ月続く可能性が高いとみている。

また、ギリシャの銀行は数十億ユーロの増資が必要であり、
国有化される可能性も否定できないとみている。

関係者は、銀行の営業停止と資本規制導入は
厳しい決断だったと指摘。

ただ、銀行を再開し資本規制を
解除するのはさらに難しいという。

ギリシャは債権団との協議を打ち切り、財政再建策受け入れの
是非を問う国民投票を7月5日に実施すると発表した。

債権団は、交渉への扉はなお開かれているとしているが、
国民投票で再建策に「ノー」が突き付けられた場合には、
ユーロ圏からの離脱が一気に現実味を増す。

匿名のある業界筋は「最良のシナリオは、銀行の
営業を無事再開させて金融システムも安定化、
NPL(不良債権)増加と信用収縮の影響を
うまく乗り越えることだ」と話す。

「ただし、事実上の国家の破綻状態となり、
銀行システムも破綻するリスクがある」
との見方を示した。

また別のギリシャの銀行関係者も「最悪の場合、
銀行の国有化という未知の領域に踏み込むことに
なるかもしれない」などと話している。