「フラッシュイベント」米市場の流動性圧迫=NY連銀ブログ

米ニューヨーク(NY)連銀は18日付のブログで、
米市場の流動性に関するここ数年の市場動向の
分析結果を公表した。

レートがわずか数分で過度に大きく動いた後に
一瞬で元の水準に戻る「フラッシュイベント」と
呼ばれる現象が、過去に株式、債券、為替の
各市場の流動性を圧迫していたと指摘した。

米連邦準備理事会(FRB)のアナリスト、
アーンスト・ショウンバーグ氏とロン・ヤング氏は、
各市場について、重要な経済ニュースがないにも
かかわらず、通常数日かけて起こる値動きが
数分以内で起こったケースを調べ、共通する特徴を
見いだした。

両氏は2014年10月15日の米10年債利回り、
2010年5月6日のEミニ米S&P500株価指数先物
2015年3月18日のユーロ相場に着目。

3つのレートはいずれも10分以内に1日平均の
少なくとも3倍以上の変動を示した後、
ほぼ一瞬で値を戻していた。

両氏は、これら3つのイベントは市場の
流動性を圧迫し、その影響は持続したと指摘。

「イベント後の数日間はオーダーブックの厚みが
大幅に減り、イベント前の水準を回復するのに
1週間かかった」と述べた。

また、3つのイベントには共通性があり、具体的には
大手銀行のディーラーや自己勘定取引を行う会社などの
主要プレーヤー、市場構造、「多数の自動取引の存在」が
共通していると分析した。