円相場は荒い動き、ジグザグで動くのは当たり前の話=麻生財務相

麻生太郎財務相は25日の閣議後会見で、足元の
円相場の動きについて「急というよりは荒い動き」
との認識を示した。

為替や株価が「ジグザグで動くのは当たり前の話」とし、
引き続き市場の動向を見守っていくと語った。

中国の景気減速懸念を背景に市場では世界的に
動揺が広がり、円相場は一時1ドル116円台に
急伸した。

麻生財務相は、以前は円安が行き過ぎだという話も
あったと指摘した上で、日本経済にとっては円安も
円高もそれぞれ色々な影響があると述べた。

その上で、リーマン・ショックの時と
今回は不安の質が全く違うと強調。

中国当局が株の売買停止や為替介入に踏み切ったことが
不安を煽った面もあるとし、「(人民元の)国際通貨を
目指すような当局のやり方とは思えない」と指摘した。

麻生財務相はまた、現時点では新たな景気対策
補正予算については考えていないと表明した。

「経営者の委縮したマインドがなかなか
戻るところまできていない」とし、経済の
好循環を回していく必要があるとの見解を示した。

原油価格の下落は「輸入している日本に
とって悪い話ではない」とも語った。

G7やG20などによる国際的な対応は今のところ
検討していないと述べ、市場の混乱を受けて
個人的に米国のルー財務長官らと連絡を
取ったりもしていないと明らかにした。