英中銀が金利据え置き、マカファーティー委員は利上げ主張

イングランド銀行(英中央銀行)は10日、市場の予想通り、
政策金利を0.50%に据え置き、資産買い入れ枠も
3750億ポンドに据え置いた。

中銀が公表した金融政策委員会の議事要旨によると、
委員会は8対1で政策金利の据え置きを決定した。

マカファーティー委員が25ベーシスポイント
(bp)の利上げを主張した。

ただ、大半の委員は利上げを
急がない姿勢を示した。

中銀は、国内経済は健全な成長を
維持するとの見通しを示した。

一部の政策委員は、生産性の向上が賃金上昇の
影響を相殺しているものの、インフレ率が
想定以上のペースで上昇するリスクがある、
と指摘した。

議事要旨は「海外から生じている下振れリスクは
高まったが、今月の出来事により、英国における
今後の活動の道筋を推測することは時期尚早だ」
としている。

中銀スタッフは、第3・四半期の成長率予想を
0.7%から0.6%に引き下げた。

ただこれは、過去の成長率平均と
依然ほぼ同水準。

インフレ率については様々な見方が示され、
一部政策委員は、中期的にインフレ率は
2%目標を上回ると予想した。

インフレ率は現在ゼロを若干上回る水準で、
中銀目標を大きく下回っている。

中銀は、今後数カ月はゼロ近辺に留まる可能性が
高いとの見方を示し、不安定な原油価格により
先行き不透明感が高まっているとの認識を示した。