中国など主要新興国めぐる懸念が増大=BIS報告書

国際決済銀行(BIS)は13日、投資家が
世界経済の見通しを再評価するなか、
中国を中心とする主要新興国への懸念が
増大しているとする報告書を公表した。

BIS金融経済局のクラウディオ・ボリオ局長は
中国株の急落について、拡大する金融の不均衡に
対する反応の一部として見るべきだと指摘。

「われわれは(中国株急落が)個別の地震ではなく、
過去数年間にわたり主要な断層線に沿って徐々に
蓄積された圧力が解き放たれたとみている」と述べた。

報告書は、発展途上国の企業セクターでドル建て債務が
数兆ドルに積み上がっていることに伴うリスクや、
それに関連した資産価格バブルに言及。

また、中国の銀行が今年第1・四半期に1090億ドルの
資本流出に見舞われたとのデータを示した上で、
今後も資本流出は続く可能性があると付け加えた。

中国が8月に実施した人民元基準値の切り下げについては、
「中国だけでなく、新興市場経済(EME)、ひいては
世界経済の成長見通しに対する投資家の懸念を強めた」
と指摘した。