材料出尽くしで目先は一進一退か
今週の為替相場は、米FOMCでのゼロ金利政策継続と
なったことで、大きな材料が出尽くし、足元は一進一退の
推移が予想されます。
米国の国内事情を優先すれば、ゼロ金利政策を
撤廃すると見ていましたが、予想は外れました。
イエレンFRB議長は、予想外に
ハト派だった、そういうことになります。
米国内事情を優先すれば、次の金融政策の縛りを
無くすために、ゼロ金利政策を解除するはずと
見ていましたが、国際情勢を優先させて、
ゼロ金利政策は継続することにしたわけです。
国際金融情勢が不安定になれば、これが米国に
与える悪影響に配慮したとも受け取れるわけです。
それだけ、米国経済に確信を持てないことの表れ、
そう受け取ることも出来ます。
今、ゼロ金利を解除することで、将来の米国の
経済に利すると見ていたから、ゼロ金利政策を
解除する可能性を模索していたのです。
しかし、今、ゼロ金利政策お解除することが、
米国にとって、先行きの経済の悪化に耐えることの
できない可能性があることが、9月のゼロ金利政策解除の
判断に踏み切れなかった要因とも見られます。
予想以上に、米国の金融当局は緻密だった、
そういえると思います。
米国の金融政策は意外に大雑把なことが多く、
FF金利の変更は、従来は0.5%刻みでした。
ある場合には1%幅での
変更を行うこともありました。
それが、国際金融市場の影響が米国に跳ね返ってくることが
多くなって、0.25%刻みに変化していたのです。
そういう丁寧な金融政策を行うことができるFRBに
生まれ変わっていたことを失念していました。
今後は、米国がどの時点でゼロ金利政策を
解除するのかを慎重に見極めていくものと思います。
10月になるのか、12月なのか、
それとも年内は据え置きとなっていますのか。
FRB高官の発言や、経済指標、あるいは
新興市場国の動向など、様々な材料を
注目していかないといけないともいます。
このため、ドルは対円では120円前後の
狭いレンジでの一進一退推移が予想されます。
予想レンジは、
ドル円が116.20〜122.20円、
ユーロ円が131.20〜137.20円、
英ポンド円が182.20〜190.20円、
豪ドル円が83.20〜90.20円。