首相と会談、金融政策で要請「ない」、物価基調はしっかり=日銀総裁

安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁は25日、
首相官邸で会談し、内外経済情勢について
意見交換を行った。

黒田総裁は会談終了後、記者団に対し、
首相から特に要請はなかった、と語った。

また、消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の
上昇率がマイナスとなる中でも、物価の基調は
しっかりしていると強調した。

安倍首相と黒田総裁が会談するのは今年6月以来。

黒田総裁によると、定期的な会合の一環で、会談では
26日からの首相の訪米を前に「内外経済情勢について
意見交換を行った」という。

また、首相から金融政策などについて何か要請はあったか、
との問いに対して「特になかった」と語った。

景気の不透明感が強まる中、追加緩和の必要性については
「具体的なことについて、今申し上げるつもりはない」
と述べるにとどめた。

総務省が25日発表した8月の全国消費者物価指数は、
指標となるコアCPIが前年比0.1%下落となり、
2013年4月以来2年4カ月ぶりのマイナスとなった。

この点について総裁は、コアCPIからエネルギーを
除いた指数は「1.1%くらいになっている」と説明。

コアCPI下落の影響はエネルギー価格の下落によるものとの
認識を示し、「物価の基調はしっかりしている」と強調した。