米利上げ、株価睨みの動きに

今週の為替相場は、引き続き米利上げや株価の動きを
睨んだ動きが継続することになりそうです。

9月の米利上げが見送られると、
ドルは小甘い動きを見せました。

特に、世界の株価が軟調な動きを見せていたことも、
米国が利上げに動けなかった大きな要因となりました。

この中、イエレン米FRB議長は最新の発言で、
年内の利上げに傾いた発言を行いました。

これを受けて、ドルは対円で
120円台後半に上昇しました。

米利上げが近づいて、どこまでドルが買われるのか、
注目されますが、様々な動きを考えると、ドルの上昇も
限界があると考えます。

加えて、足元では、独フォルクスワーゲンの問題が、
自動車株の世界的な下落に繋がり、それが世界の
株価に悪影響を与える可能性が出ています。

この問題は、欧州を中心に継続することになりそうです。

この夏場は、中国の経済低迷による
株価の下落が世界同時株安を誘いました。

今回は、フォルクスワーゲン以外の欧州の自動車会社が
排ガス規制を巡り、不正を働いているという疑惑が
高まっています。

この動きが強まると、欧州発の
世界同時株安に繋がる恐れが出ています。

日本の自動車会社に対しても、不正は
行っていないという、説明責任が求められています。

世界の自動車会社が排ガス規制について、
不正を働いているとしたら、世界の株価は
大きな混乱を生じると思います。

株価の下落は、リスク回避の円買いが優勢になる
という動きは生きていると考えます。

そうなると、米利上げを材料にしたドル買いと、
株安に伴う円買いの綱引きが続くのではないか、
そんな動きを想定しています。

予想レンジは、
ドル円が117.20〜123.20円、
ユーロ円が131.20〜136.20円、
英ポンド円が178.20〜185.20円、
ドル円が79.20〜86.20円。