物価押し上げるため追加措置必要=オーストリア中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・
オーストリア中銀総裁は15日、ユーロ圏の物価上昇率
エネルギー価格を除いても目標を下回っていると指摘し、
物価を押し上げるための新たな取り組みが必要との見解を
明らかにした。

総裁はワルシャワでのイベントで「複数の追加的な
手段が必要なのは極めて明白だ」と語った。

追加措置には、需要刺激策に加えて
構造改革が含まれるべきと主張した。

ECBの資産買い入れ措置にも関わらず、ユーロ圏の
インフレ率は9月にマイナス圏に陥り、ECBが
目標とする2%をわずかに下回る水準から
大きくかい離している。

インフレ率の低下は、原油などコモディティ価格安が
原因とされてきたが、食品とエネルギー価格を除いた
ベースでも、インフレ率は8月と9月ともに
前年比0.9%にとどまった。

総裁は「(インフレ率は)明らかに
目標に達していない」と指摘。

原油や素材価格の大幅な下落が主要因で、中銀が
これらに影響を及ぼすことは不可能だ。コアインフレ率も
明らかにわれわれの目標を下回っている」とし、経済、
金融、財政、政治面でユーロ圏が今以上に統合する
必要があるとの認識を示した。