IMF理事会にユーロ圏の統一代表を、欧州委が提案

欧州連合EU)の欧州委員会は21日、ユーロ圏各国が
国際通貨基金IMF)の理事会に保有する複数の議席
10年間で統合することを提案した。

IMFにおけるユーロ圏の
発言力を強めることを狙う。

ユーロ圏の19カ国は合計でIMFのクォータ
(出資割当額)の23%を占めている。

ただ、意見がまとまらないことが多く、クォータの
シェアが17.7%で議席がひとつの米国より発言力は
小さい。

提案書は「ユーロ圏の19カ国はIMF
6つの区にまたがる。(英国を加えた)EU加盟国で
みると7つになる。各国が区ごとに共通の立場を
確立しなければならないという点で、こうした区分けは
意味がある」とした上で「現行の制度構成上、ユーロ圏が
ひとつの意見でまとまることがないため、その発言力は
(クォータ上の比重と比べて)小さい」と指摘。

IMFの中で統一された意見を発すれば、世界経済に
おけるユーロ圏の経済・金融的な意見はより反映される」
とした。

提案通り改革が進めば、複数の区にまたがっている
ユーロ圏各国は、2025年までにひとつの区にまとまり、
一人の理事によって代表されることになる。

IMFの理事会は現在、
24人の理事で構成されている。

提案は「IMFの閣僚レベルについては、
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の議長が
ユーロ圏を代表すべきだ」と強調。

その場合「ユーロ圏加盟国のみで構成されるひとつ、
あるいは複数の区を設立し、IMF理事会はユーロ圏
選出の一人の理事によって代表されることになる」
としている。