英国経済はEU加盟で恩恵、金融安定性では困難も=中銀総裁

イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁は21日、
英国が欧州連合EU)に加盟していることを前向きに
評価する一方、EUはユーロ圏以外の国々を公平に
扱うべきだと述べた。

キャメロン英首相はEU離脱の是非を問う
国民投票を2017年末までに実施する予定。

最新の世論調査では賛否が拮抗している。

カーニー総裁は講演で、自身の賛否については
明らかにしなかったものの、EUのメンバーで
あることで景気が恩恵を受けたとして、英国が
EUの「最大の受益者」かもしれないと指摘した。

総裁は「全体として、EU加盟国であったことで
英国経済の開放性が増し、ダイナミズムが生み出される
一方で、イングランド銀行にとっては金融安定性の面で
幾分の困難も生じている」と発言。

ただ、「これまでのところはこうした
困難に対処できている」と述べた。

移民問題については、労働力の自由な移動で
労働力不足が和らぎ、成長を押し上げる可能性が
あると話した。