予想物価上昇率で「弱めの指標みられる」=11月の日銀月報

日銀は20日に公表した11月の金融経済月報で、
景気の現状について「輸出・生産面に新興国経済の
減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を
続けている」との従来判断を据え置いた。

現状、先行きともに項目別の判断も据え置いた。

ただ、家計や企業の物価観を示す予想物価上昇率について
「やや長い目でみれば、全体として上昇している」との判断は
据え置いたものの、「弱めの指標もみられている」との表現を
追加した。

消費動向調査などが示す家計や企業の物価観を
示す指標が下がり始めているほか、市場の
予想物価上昇率を示すBEI(ブレーク・イーブン・
インフレ率)が、欧米市場では反転上昇するなかでも
下落していることなどを反映した。

10〜12月の鉱工業生産は、自動車新モデル投入や
スマートフォン向け電子部品などの増産により
「緩やかな増加に転じると見込まれる」と指摘した。

従来は「再び増加に転じるとの感触」としていた。