ECBの追加緩和策を見極めへ

今週の為替相場は、3日に予定されている
欧州中央銀行(ECB)の追加緩和策を
見極める動きとなると思います。

市場は、既に追加緩和策の実施を想定しており、
ユーロは追加緩和を織り込んでいる状態で、
ユーロが軟調に推移しています。

これまで、ECB高官やECB総裁の発言を
見ていると、今回の会合での追加緩和の
可能性はかなり高いと見られます。

また、ドイツなどの反対が続いていますが、
ユーロ圏全体の意志は追加緩和を見込んでいる
ような感じがしています。

市場は既に、追加緩和を織り込んでいる状態で、
予想通りに追加緩和を行った場合でも、
ユーロ売りは大きなものにならない可能性があります。

逆に、追加緩和が行われなかった場合には、
サプライズとなって、ユーロが買い戻される
可能性があります。

しかし、それも次は追加緩和が行われるとの見方が
強まり、ユーロの買い戻しには限界があると思います。

今週はユーロを軸にした展開が予想されます。

一方、米国では雇用統計の発表があります。

失業率は5.0%、非農業部門の
新規雇用者は20万人増が予想されています。

失業率は5.0%を上回る可能性がありますが、
これは想定の範囲となります。

新規雇用増は20万人を大きく割り込んだ場合には、
ドル売りが強まる可能性がありますが、その後に
控える超緩和策の実施を睨んでドル売りにも限度が
あると考えています。

結局、米国は利上げに踏み切っていくということを
考えたら、ドルは売られる通貨ではありません。

これまで、利上げを織り込んでドル買いが強まり、
その後は利上げを織り込んだとの見方から、
ドルは軟調な動きを見せていましたが、
今は落ち着いた動きを見せています。

122円前後がニュートラルと考え、
上下3円程度がドル円の利上げ後の
レンジと考えることができると思います。

予想レンジは、
ドル円が118.20〜125.20円、
ユーロ円が127.20〜132.20円、
英ポンド円が178.20〜186.20円、
ドル円が83.20〜90.20円。