中国中央経済会議、財政出動拡大へ・景気対策を優先

中国共産党・政府が2016年の経済政策を討議する
年1回の中央経済工作会議は21日、景気てこ入れの
ため財政出動を拡大するとともに、企業向けの減税を
進めることを決めて閉幕した。

経済成長の減速に歯止めがかからない現状を
深刻に受け止め、景気対策を優先させるとした。

成長率目標を引き下げるか
どうかも協議された模様だ。

国営新華社通信が伝えた会議概要は「経済運営を
妥当な範囲内に保つ」とするにとどめた。

慣例では、具体的な数字は翌年3月の
全国人民代表大会(国会)で公表される。

公共投資拡大などの財政出動で経済全体を
押し上げるほか、減税や金融緩和継続で
企業の負担軽減を図る。

党・政府は、景気減速で中小企業の倒産が
相次ぎ失業者が増えることで、人々の不満が
噴出する事態を強く警戒している。

また、銀行の不良債権が拡大し、金融不安を
引き起こすことがないよう、長引く不動産不況への
対策も打ち出した。

値下げを促したり、出稼ぎ農民の都市部定住を
支援したりして、地方都市を中心に大量に
売れ残っている物件の処分を急ぐとしている。