円、強保合いを継続か

今週の為替相場は、円が強保合いを
継続する可能性が高いと考えています。

昨年末、今年初と、円は
じり高推移を続けてきました。

昨年12月の米国の利上げにも
関わらず、ドルは軟調な動きを
続けてきました。

米国の利上げについては、十二分に
織り込んだとの見方から、金利差拡大が
ドル買いには繋がりにくい動きが
続いていたわけです。

その中で、サウジアラビアイラクの対立など、
中東情勢の緊迫化がリスク回避の円買いを誘い、
さらに中国株価の急落、北朝鮮の核実験など、
リスク回避の動きが強まり、ドル売りが続きました。

結果的に、円が最強通貨になったわけです。

この流れは、米雇用統計が堅調だったにも
関わらず、ドル買いが続かない展開と
なっているのです。

ドルを買うタイミングが
なくなっているわけです。

考えてみたら、昨年12月以降、
為替相場の流れは、ドル売り・円買いに
転じていたわけです。

本来なら、中東情勢の緊迫化は
原油価格急騰に繋がるのですが、
イランが原油輸出を本格化するとの
見方から供給過剰懸念に繋がり、
原油価格の下落が止まらず、これが
ドル売りの要因になっているのです。

原油高=円安の構図には
繋がらなかったのです。

北朝鮮の核実験も、本来なら朝鮮半島
緊張で、円にとってはマイナス材料ですが、
米国の対応に関心が集まり、円売りは
持ち込まれない動きを見せています。

つまり、市場の流れは、今は
円買いに傾いているのです。

となると、次のドル円の目安は
116.20円となります。

この水準抜けると、112.20円が
ドルのサポートラインと考えています。

このきっかけは、些細な材料で
十分だと思います。

国際金融市場を取り巻く不透明感が
強いことで、為替相場は不安定な動きが
続くことになりそうです。

予想レンジは、
ドル円が113.20〜119.20円、
ユーロ円が124.20〜13020円、
英ポンド円が167.20〜174.20円、
ドル円が76.20〜84.20円。