原油安、株安、安倍発言で円高進行

5日のNY外国為替市場では、
円は対ドルで一時109.82円まで
上昇しました、

円が109円台に上昇したの2014年10月末以来、
約1年5か月ぶりのことになります。

その後は110円台前半〜央で
小動きとなっています。

6日の東京市場でも、ドル円
110円台前半〜央でのもみ合いが続いています。

対ドルで円が上昇したのは、原油価格が
軟調な動きとなっていることに加え、
世界の主要な株価が下落していることで、
リスク回避の円買いが強まったことが
要因とみられています。

さらに、安倍首相が5日の米紙ウォール・
ストリート・ジャーナル(電子版)のインタビューで、
「為替市場への意図的な介入は慎むべきだ」と
述べたことを受け、為替介入が行われない
との観測が広がったことも円買いに
つながった模様です。

本来、アベノミクスを維持していくためには、
円安が不可欠なのですが、今回の安倍首相の発言で、
日本は為替介入はしないとの見方が強まり、
一つの節目とみられていた110円を
あっさり突破する円高が実現しました。

市場では、110円は壁になりにくくなった
との声が聴かれていますが、明確に110円を超えると、
次は100円超えの円高が意識されるだけに、
安倍首相の発言を、日銀や財務省がどのように
打ち消していくのか、関心が集まるものと思います。