カナダ中銀、政策金利据え置き

カナダ中銀は13日、政策金利
0.5%に据え置いた。

中銀は世界的な成長鈍化のほか、軟調な米経済見通し、
企業投資の鈍化を受け、政府の財政刺激策がなければ
カナダ経済の見通しは悪化していたと指摘。

ただインフレ動向をめぐるリスクは
概ね均衡しているとの認識を示した。

中銀は2015年7月以来政策金利
0.5%に維持している。

中銀は、エネルギー部門の低迷が続くなか、
トルドー政権が3月に発表した予算案が経済の
唯一のけん引役となっていると指摘。

2016年の成長率予想を上方修正したものの、
今回の声明の文言はハト派的なものとなった。

中銀は最大の貿易相手国である米国の景気は
今後勢いを取り戻すとの見方を示したものの、
カナダの対米輸出を後押しするような形での
回復にはならないと予想。

世界的な経済成長も1月時点の
予想より軟調になるとの見方を示した。

さらに、カナダドルのこのところの上昇が
輸出の阻害要因になると指摘。

「こうした情勢すべてが中銀の見通しの下方修正に
つながるはずだったが、3月発表の連邦予算に含まれる
財政措置で国内総生産GDP)は明らかに底上げされる」
とした。

中銀は財政政策の発動によりGDP伸び率は
2016年は0.5%ポイント、2017年は0.6%
ポイント押し上げられると予想。

成長率は2016年は1.7%になるとの予想を示し、
1月に示した1.4%から上方修正した。

2017年は2.3%になるとの見通しを示した。