日銀、追加緩和策を見送り=円急騰、株価急落

日本銀行は28日の金融政策決定会合で、現在の金融政策を
維持し追加緩和策の導入を見送った。

目標とする2%の物価上昇の
達成時期も先送りした。

決定を受け、東京金融市場では円高・株安が大幅に進み、
一時、円相場は3円近い円高・ドル安の1ドル=108円台まで
急騰し、日経平均株価は一時600円超の値下がりを演じた。

決定会合では、2月に導入したマイナス金利政策を
含む「量的・質的金融緩和」を据え置いた。

マイナス金利政策は、金融機関が日銀の当座預金
預けたお金の一部にマイナス0.1%の金利を適用する。

連動して様々な金利が下がることで、設備投資や
住宅投資が増えることを期待するが、実体経済への
影響の見極めに時間がかかるなどと判断した。

また、日銀が同時に発表した「経済・物価情勢の展望
(展望リポート)」では、物価の上昇率が2%に達する
時期を、前回1月時点の「2017年度前半頃」から
「2017年度中」に先送りした。

2016年度の物価上昇率の見通しも
0.8%から0.5%に下方修正した。