ドル、110円は重いか

今週の為替相場は、ドルの上値の
重さを確認する展開が予想されます。

米国の足元の経済が順調との見方が
広がる中で、年内のっ米国の利上げは
年内2回行われるとの読みが出て、ドルを
買い戻す動きが出ましたが、それでも
ドルの上値は109円台後半にとどまりました。

さらなるドル買いの材料が見当たらない、
そんな雰囲気が強まっています。

一部では、米国の小売売上高が好調と
なったことから、6月の利上げを意識する声が
出ていますが、小売売上高だけで、利上げを
行うことはできないと考えています。

雇用統計を材料にしなくなってから、最新週の
新規失業保険申請件数は、30万件に届く水準まで
増加してきました。

もちろん、一つの数字だけで判断するのは
危険ですが、安心できる水準まで新規雇用が
回復しているとの見方は時期尚早ではないか、
そんな思いもしています。

また、20、21日は仙台でG7が開催されます。

それを前に、ルー米財務長官は、
通貨安競争回避の公約を強化すべきと
発言しています。

足元、円高・ドル安が進む中で、日本側は、
急激な円高・ドル安が進んだことで、
警戒感を露わにしました。

この動きをけん制するために、
為替介入に言及する動きが出ています。

これに対し、米国サイドからは、介入を
云々するような動きではないとして、
日本サイドの発言をやんわりと批判する
場面があったほどです。

日本は、円安を演出することで、
アベノミクスを全うさせ対という思いが
あるようで、円安・株高、これが
アベノミクスの大きな柱であることを
あからさまにしています。

これに対して、米国は、日本を為替監視国に
指定するなど、米国から見て円安に
誘導している日本のウホきをけん制しています。

仙台のG7で、日本を除く各国の首脳の発言が
どのようになるのか、日本だけが孤立するような
動きになるか否か、注目してみたいと思います。

予想レンジは、
ドル円が104.20〜110.20円、
ユーロ円が117.20〜124.20円、
英ポンド円が154.20〜158.20円、
ドル円が74.20〜80.20円。