G20貿易相会合声明、中国の過剰生産で共同対応
9日から中国・上海市で行われていた20カ国・地域(G20)
貿易相会合は10日、共同声明を採択して閉幕した。
声明には、中国を念頭にした鉄鋼などの過剰生産問題について、
国際的な協議の場で解決を目指す方針が盛り込まれた。
安価な中国製鉄鋼製品の流入で打撃を被る各国が、
事態打開に向けて共同で取り組む。
声明は、過剰生産について「世界的な問題であり、
(関係国による)共通の対応が必要だ」と指摘。
G20各国が9月の経済協力開発機構(OECD)鉄鋼委員会で
討議するほか、国際フォーラム創設の可能性についても
協議することを明記した。
会合では、日本や米国など多くの参加国が、
過剰生産問題の解決の方向性を打ち出すべきだと主張。
議長国の中国は「貿易以外の面があり、会合で
取り上げるべきではない」と反対したものの、
閉幕間際になって折れた。
G20の主催国として成果を出すことを優先したとみられる。