米国、シリア追加攻撃警告も、ロシアは「侵略即時停止」要求

国連安全保障理事会は7日、米国がシリア軍事攻撃に
踏み切ったことを受け、緊急会合を開きました。

ヘイリー米国連大使は「昨夜は非常に慎重な措置を取った。
もっとやる用意があるが、その必要がないことを望む」と
追加攻撃を警告しました。

これに対してシリア・アサド政権の後ろ盾であるロシアの
サフロンコフ国連次席大使は「言語道断の国際法違反で
侵略行為だ」と強く非難し、「侵略の即時停止」を要求し、
両者の間で激しい応酬になりました。

ヘイリー大使はさらに、アサド政権を擁護するロシアや
イランを名指しで糾弾し、「ロシアはシリアの化学兵器排除の
保証人のはずだが、明らかに実現できていない」と批判し、
アサド政権の化学兵器使用を見過ごす「日々は終わった」と
宣言し、シリア政府や同政府の支援国に国連主導の和平プロセスに
誠実に取り組むよう要請しました。

ヘイリー大使は会合で「(アサド政権による)化学兵器の使用や
拡散を防止することは国家安全保障上の不可欠な利益だ。(攻撃は)
完全に正当化される」と強調しました。

これに対して英仏などは米国に同調する一方、ロシアや
ボリビアなどは攻撃の合法性を疑問視し、公開で行われた
会合は双方の侮辱合戦になりました。

サフロンコフ次席大使は、「(攻撃は)地域や国際社会の
安定に極めて深刻な結果をもたらす可能性がある」と指摘し、
米英仏からの相次ぐロシア非難には「植民地時代の偽善者」、
「わが国を侮辱しないでほしい。そのような道徳的権限はない」
と反論しました。