ロシア外相に機密暴露で、ロシア疑惑深まる

トランプ米大統領が同盟国から提供を受けた機密情報を
ロシアのラブロフ外相に暴露したとの報道を受け、
民主党からは大統領への批判が噴出、共和党からも
懸念の声が上がりました。

大統領とロシア政府の近さを改めて印象付ける内容でもあり、
ロシアの米大統領選介入疑惑の解明を求める声が一層強まる
ものと思われます。

報道から一夜明けた16日朝、大統領はツイッターで「私は
大統領としてテロや航空安全に関する事実をロシアと
共有したかった。私にはそうする絶対的な権利がある」と
反発しています。

ただ、「事実」に機密情報が含まれるかどうかは
明言しませんでした。

機密情報は過激派組織「イスラム国」(IS)による航空機テロに
関するものとされる。民主党上院トップのシューマー院内総務は
声明を出し、「報道が真実なら非常に憂慮すべきだ」と表明。

「機密を明かすのは極めて危険だ。情報収集している人々の命を
危険にさらす」と強調した。その上で「大統領は全てを説明する
義務がある」と指摘し、大統領に明確な説明を求めた。

ペロシ下院院内総務も「(政府は)大統領がどれほどの打撃を
与えたか議会に説明しなければならない」と要求し、
ブルメンタール上院議員は「ぞっとする。同盟国を裏切り、
情報源を危険に陥らせ、ISとの戦いを妨害するものだ」と
大統領を非難しました。

大統領は機密の重大性を理解しているのか懸念する声は
共和党からも上がりました。

米メディアによると、マケイン上院軍事委員長は「動揺を
覚える」と漏らし、コーカー上院外交委員長は「政権は
悪循環に陥っている。規律の欠如に起因する混乱が厄介な
状況をつくり出している」と分析しています。