ドル、ユーロ不安定な動きに

今週の為替相場は、ドル、ユーロが
不安定な動きとなることが予想されます。

大きな問題が山積していることで、為替相場
金融市場は、右往左往することが予想されます。

まず、米朝の対立です。

北朝鮮グアム島沖にミサイルを撃ち込むと
表明して以降、米国と北朝鮮との間では、
激しい言葉のやり取りがありました。

一時は、米国も北朝鮮も戦争に
突入しかねないことを発言していました。

これを受けて、為替市場では避難通貨
円とスイスフランが上昇する動きを見せました。

その後、北朝鮮が米国の行動を見守ると述べると、
トランプ大統領も振り上げた拳をやや降ろし、
北朝鮮に対してよい判断だと発言し、戦争の
可能性はやや遠のいたとみられています。

しかし、今度は米湖国内で、白人至上主義者の
デモに反対した反差別団体の女性が死亡したことについて、
トランプ大統領が白人至上主義者の肩を持つ
発言をしたことで、米国内で差別に対する議論が
白熱しました。

トランプ大統領の発言に対し、差別反対団体は
もちろん、与党共和党、大統領経験者、軍関係者、
経済関係者、まるでオールアメリカの形で、
トランプ大統領の発言に反対する声が噴出しています。

それでも、米国では、白人を中心にトランプ支持者の
声は強く、今後米国は分断していく可能性が出ています。

トランプ大統領に対する経済界の協力もこれからは
期待出来ないようで、FRBの金融政策を難しくすることが
予想されています。

この中、スペイン・バルセロナでは再びテロが起き、
多くの人々が死傷しました。

さらに、スペインの別の地域でもテロが起きたようで、
欧州でのテロが再燃する可能性がここにきて強まっています。

こうした動きは、ユーロ売り、ドル売りにつながり、
避難通貨の円やスイスフランの上昇を促すものとなっています。

もちろん、円にも死角がないわけではありません。

万が一、北朝鮮のロケットが日本国内に飛来したり、
米国と北朝鮮が小競り合い程度でも武力衝突を行えば、
円にとっては大きな売り材料になると考えています。

その可能性はゼロでないことが怖いことです。

今は、トランプ政権の弱体化、欧州でのテロを受けて、
避難通貨としての役割を演じている縁ですが、
ことが起きれば、一瞬にして怒涛の円売りが強まる
可能性があることには注意する必要があると考えます。

まずは、米韓軍事演習の行方、欧州でのテロの行方、
トラン政権の弱体化を見極めて、円の上値を
意識したいと考えています。

予想レンジは、
ドル円が106.20〜112.20円、
ユーロ円が126.20〜132.20円、
英ポンド円が136.20〜142.20円、
ドル円が84.20〜90.20円。