FRB地区連銀報告、「米景気、全地区で拡大継続」も物価加速見られず

米連邦準備制度理事会FRB)が6日発表した12の地区連銀景況報告
ベージュブック)によると、米景気は7〜8月に「全地区で小幅から
緩やかに拡大」しました。

前月の判断を概ね踏襲しました。

緩やかな景気回復の基調が続く一方、利上げを促す要因となる
物価上昇が加速する兆しは指摘されませんでした

報告は8月28日までの情報を反映し、9月19、20日
次回金融政策会合での討議材料となります。

会合では金融危機対策に伴う量的金融緩和策で拡大した保有資産の
縮小を決める一方、年内あと1回を見込む利上げの時期は、
経済・金融動向を見極めて判断するとみられています。

報告によると、個人消費は大半で増加しました。

ただ自動車販売は強弱まちまちとなり、一部で生産調整が
長期化していることに懸念が示されました。

労働市場では人材不足が続き、製造業と建設業では
ひっ迫感が目立っています。

しかし、雇用の伸びは「わずか」から「小幅」に減速し、
賃金上昇圧力は大半で「限定的」と報告され、伸びも
「小幅から緩やか」でした。

物価は総じて小幅上昇との評価にとどまっています。