ドル、ユーロが主導か

今週の為替相場は、ドルとユーロが主導する形で、
上値を意識する動きが予想されます。

米国では発表された米雇用統計で非農業部門の
新規雇用者が事前予想を上回ったことを材料に、
3月にも米国が利上げに踏み切るのではないか
との読みが強く、ドルは底堅い動きを見せています。

利上げ観測が強まる中で、NY株価は大きく値を
下げましたが、株安=ドル安の動きは見られず、
株安〜ドル高という構図になっています。

株安は、ドル相場に響かない、ということにはならずに、
株価の下落が続くようなら、底堅いとみられるドルにも
影響を与える可能性があると考えています。

一方、欧州では、なかなか具体的な利上げの道が見えませんが、
米国の次の利上げが憶測される中で、欧州でも利上げの機運が
高まってくると思います。

こうした動きを反映して、ユーロ買いが進む動きとなっています。

欧州中銀高官からも、欧州の利上げの可能性について指摘する声が
上がるなど、米国の利上げ、欧州の利上げを材料にして、
為替市場ではドル、ユーロは堅調な動きを推移するとの声が
聞かれています。

この中、豪ドルはドルやユーロと違って、上昇のテンポは
緩やかになっています。

対円で見ると、横ばいやや弱含みという動きも見られます。

今、為替市場ではドル、ユーロが最強通貨で、その後に
英ポンド、続いて円という流れが見えます。

日本でも長期金利の上昇を睨んで、円も出口戦略が
見えているとの読みから、円が上昇する動きがありましたが、
円が上昇する場面ではすかさず日銀が指値オペを行い、
金利の上昇を抑制したことで、円買いも勢いを
そがれている格好です。

米、欧、日の金融政策、金利の動きが今の為替相場
大きな影響を与えるのではないかとみています。

また、地政学的な動きでは、韓国平昌で冬季オリンピック
開催されることで、北朝鮮巡る地政学的リスクは減少していると
みています。

このため、各国の金利動向など、基礎的要因で為替相場
上下するのではないかとみています。

予想レンジは、
ドル円が108.20〜114.20円、
ユーロ円が134.20〜140.20円、
英ポンド円が152.20〜158.20円、
ドル円が84.20〜90.20円。