ドルの上値の重さを意識へ

今週の為替相場は、ドルの上値の重さを
意識した展開が続くと思います。

予想外の米朝会談が行われたことで、
朝鮮半島を巡る地政学的リスクが大きく減退しました。

中朝に続き、南北、米朝首脳会談が予想される中で、
これまでのリスク回避の動きは大きく後退しました。

しかし、ドルは107円を超えて、どんどん買われる動きは
出ていない状況です。

特に、104円台にドルが下落する過程で、わが国個人投資家
ドル買いが大量に持ち込まれたことから、ドルの上昇を
読む声が強まりましたが、107円を超える水準では
値ごろ感からのドル売りが先行し、ドルの上値の重さを
改めて確認した格好となりました。

この中、今週は週末に米雇用統計の発表を控えています。

失業率は改善、時間当たり賃金は増加を予想されていますが、
非農業部門の新規雇用者は、前回の30万人台から、
今回は20万人割れが想定されています。

新規雇用は振れの激しい数字となるだけに、この数字が
20万人割れでも10万人近い数字、あるいは10万人を
割り込むような数字になった場合には、大きな動きが
出ることが予想されます。

米雇用統計はやはり新規雇用が大きな材料になることに
なりそうです。

これまであった地政学的リスクが大きく後退する中で、
雇用統計がどのような影響を与えるのか注目したいと思います。

また、107円台でのドルの上値の重さが改めて
確認できるのか否か、これも見極めたいと思います。

ドルの上値の重さが確認できた場合には、104円を
ドルが割り込む動きが出てくる可能性もあるかと思います。

予想レンジは、
ドル円が102.20〜108.20円、
ユーロ円が126.20〜133.20円、
英ポンド円が146.20〜153.20円、
ドル円が76.20〜83.29円。