8日の経済指標

【日本】
2月の経常黒字は2兆6768億円
務省が8日発表した2月の国際収支速報によると、海外とのモノ、サービスの取引や投資収益の状況を示す経常収支の黒字幅は前年比25.3%増の2兆6768億円となりました。
黒字は56カ月連続で、原油価格の下落などにより貿易収支が改善したため、経常収支の黒字幅が拡大しました。
また、貿易収支は4892億円の黒字で、黒字幅は前年同月の約2.4倍でした。
輸出が、中華圏の旧正月春節」休暇前の1月に控えられた反動から2月に増えたことなどが影響し、2カ月ぶりの黒字となりました。
貿易収支の内訳で見ると、輸出額は前年同月と比べると1.9%減の6兆3070億円で、自動車や鉄鋼などの輸出減が目立ちました。
一方、輸入額も原粗油や石油製品の価格低迷により6.6%減の5兆8178億円と大幅減となり、貿易収支の改善につながりました。
また、旅行や輸送などの取引の収支を示すサービス収支は3カ月ぶりの黒字で、2366億円でした。
このうち、旅行収支は訪日外国人旅行者が2月として過去最多だったことが寄与し、2274億円の黒字と2月の過去最高を更新しました。 

3月の街角景気、44.8に悪化
内閣府が8日発表した3月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月比2.7ポイント低下の44.8となり、2カ月ぶりに悪化しました。
食品の相次ぐ値上げのほか米中経済摩擦が背景となり、家計と企業、雇用の各部門がいずれもマイナスとなりました。
水準は2016年7月(44.4)以来、2年8カ月ぶりの低さでした。
内閣府は基調判断について「このところ回復に弱さが見られる」と3カ月ぶりに下方修正しました。

3月の消費者心理、40.5に低下
内閣府が8日発表した3月の消費動向調査によると、消費者心理の明るさを示す消費者態度指数(2人以上の世帯)は前月比1.0ポイント低下の40.5となり、6カ月連続で悪化しました。
賃金が伸び悩む中、乳製品や飲料といった生活に身近な製品が値上がりし、2016年2月(40.2)以来、3年1カ月ぶりの低水準となりました。

日銀地域経済報告、3地域の景気判断下げ
日銀は8日、春の支店長会議を東京日本橋の本店で開き、全国9地域の景気を分析した「地域経済報告」(さくらリポート)をまとめました。
それによると、中国など海外経済の減速を受け、東北、北陸、九州・沖縄の3地域で景気の総括判断を引き下げました。
下方修正が3地域に及ぶのは、円高の影響が残っていた2013年1月(8地域)以来、6年3カ月ぶりのこと。
関東甲信越など5地域は据え置かれ、地震の影響から回復した北海道は判断を引き上げました。 

【ドイツ】
2月の独貿易黒字は187億ユーロの黒字
ドイツ連邦統計庁が8日発表した2月の貿易黒字は187億ユーロと、前月の改定値の186億ユーロからこがば増加しました。
2月の輸出は前月比1.3%減少と、過去12カ月で最大の減少率を記録し、輸入は1.6%減少しました。