米デフォルト回避のための債務返済優先は「破壊的」な措置=S&P

格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の
ソブリン格付け部門のグローバルヘッドを務める
デビッド・ビアース氏は26日、CNBCとのインタビューで、
米政府がデフォルト(債務不履行)を避けるために
債務返済を優先させることは、経済にとって
「非常に破壊的」だ、との考えを示した。

同氏は、財務省が当面、他の支出よりも債務返済を優先させることは
「理論的に」可能だとしながらも、「それは突然の財政的ショックであり、
それが長期化すれば経済に大きな影響を及ぼすことを
考慮しなければならない」と述べ、経済に破壊的な影響を
もたらす可能性があると警告した。

また、債務上限を小幅だけ引き上げることになれば、
米国の格付けにとってネガティブな要因になると指摘。

「われわれは、債務上限引き上げに関する議論が
何度も繰り返されることを懸念している」と述べた。

S&Pは7月14日に、米国の格付けを
「クレジットウォッチ・ネガティブ」として、
財政赤字削減策について合意できなければ、
3カ月以内に「AAA」の格付けを
引き下げる可能性がある、としていた。