イタリア、追加の緊縮財政措置が必要な可能性=フィッチ

格付け会社フィッチ・レーティングスのアナリストは、
イタリアは、政府が想定する経済成長を達成できない場合、
追加の緊縮財政措置を講じる必要があるかもしれない、
との考えを示した。

27日のイタリアのコリエレ・デラ・セラ紙
とのインタビューで述べた。

イタリアは2014年までの財政均衡に向け、
約480億ユーロ(695億ドル)の緊縮財政法案を可決している。

政府は2011年の経済成長率予想は1.1%になると予想。

さらに成長率は2014年までに
最大1.6%に加速すると想定している。

フィッチのアナリスト、デービッド・ライリー氏は
「イタリアの成長トレンドが現実のものとならない限り、
2014年までに財政を均衡させるため、政府は税と歳入に関する
追加措置を検討する必要があるだろう」との見方を示した。

フィッチはイタリアのソブリン格付けを
AAマイナスとしている。

S&Pやムーディーズはユーロ圏の債務危機を受け
イタリアの格付け見通しを引き下げたが、
フィッチは今のところ同国の格付け見通しを変更していない。

ライリー氏は、一段の緊縮財政は「われわれの基本シナリオにはないが
景気動向に左右される。政府はまだ現実のものとなっていない
明確な景気回復を想定している」と指摘。

さらに、イタリアの銀行は同国の低い経済成長により
利益が圧迫されているが、公的債務を引き受けているという点で
経済における強みである、との認識を示した。