ECB総裁、ジャクソンホール講演で債務危機に言及せず

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は27日、
ワイオミング州ジャクソンホールのシンポジウムで講演し、
特定の問題に合わせて非標準的措置を調整する、との考えを示した。

欧州債務危機についてはコメントせず、ECBの金融政策の
見通しについても、詳細には言及しなかった。

総裁は「非標準的措置の活用は、金融政策の影響波及の
状況による。金融市場の不具合や混乱の程度と
合致したものであるべき」と述べた。

インフレよりも低成長がユーロ圏にとって大きなリスクなのか、
との質問に対しては、物価安定への信頼感を維持することが重要と述べた。

総裁は「インフレ期待をしっかりと抑制していることが、
われわれの功績の1つであり、信頼感にとって
極めて重要だ」との見方を示した。

信頼感は、困難な環境で成長を維持する上で助けになる、と述べた。