債務危機の影響、ドイツにも波及=ゴンサレスパラモECB専務理事

欧州中央銀行(ECB)のゴンサレスパラモ専務理事は25日、
ギリシャ債務危機による影響でイタリアなど、より規模の大きい
ユーロ加盟国の信頼が損なわれ、影響は今やドイツにも
及んでいるとの見解を示した。

同専務理事は欧州経済金融センターで行う講演の原稿で、
ギリシャ問題の波及は一部ユーロ加盟国のシステミックなリスクの
源となっているとの考えを示した。

その上で、欧州連合EU)と国際通貨基金IMF)から
支援を受けたアイルランドポルトガルに対する信頼が
急激に冷え込んだのはこうした波及が影響していたと
説明することができるとした。

同専務理事は波及はさらに進んでいるとの認識を示し、
「こうした状況は7月以降、ユーロ圏でより規模の大きいイタリア、
さらにはドイツにまでもあてはまるようになった」との見方を示した。

ただ危機の収束には時間がかかるとの見通しを示しながらも、
「欧州の政策担当者は状況が切迫していることは理解しているため、
大幅な改革措置の導入に向けた動きは始動している」との認識を示した。

ユーロ加盟国の国債利回りはイタリアと
スペインだけでなく、フランスでも上昇。

さらにドイツが23日に実施した
10年債入札は札割れとなった。