英経済、「著しい」リセッションのリスクに直面=ウィール英中銀委員

イングランド銀行(英中央銀行)のウィール金融政策委員は25日、
英経済が直面しているリセッション(景気後退)リスクは著しく高いものの、
追加量的緩和の実施がすでに決まっているわけではないとの見解を示した。

ウィール委員は「リセッションに再び陥る確率を明示するつもりはないが、
リセッションリスクが極めて高いと言っても誤りではないだろう」と語った。

同時に、インフレ率の低下を確認する前に追加量的緩和の実施を
決定することは、英中銀の信認を損なうことに
なりかねないとの認識を示した。

また同委員は、現在実施されている資産買い入れプログラム完了後、
追加量的緩和の実施を正当化する状況となる公算が大きいとの見解を示した。

ウィール委員は講演で「さらなる決定を下す前に、
英中銀が想定してきているインフレ率の大幅な低下を
確認することが賢明と言えるだろう」とした上で、
「現在の資産買い入れプログラム終了後、経済状況が
回復しない限り、同プログラムの延長が正当化される
状況となる公算が大きい」と語った。