1月末の外貨準備高は再び過去最高、預金は3割減

財務省が7日に発表した1月末の外貨準備高は
1兆3066億6800万ドルと、前月末から
108億2700万ドル増加し、2カ月ぶりに
過去最高を再び更新した。

保有している米国債などの債券価格が上昇したことや、
対ドルでユーロが上昇して評価額が増えたことなどが主因。

外貨準備に占める預金が前月から3割近く減少しており、
昨年の大規模介入で得た米ドルを米国債の購入に充てた可能性もある。

外貨準備が増加するのは2カ月ぶり。

財務省によると、債券の利息収入や
金相場の上昇も増加要因となった。

これまでの最高額は、昨年10月末以降の大規模介入で
急増した11月末の1兆3047億6300万ドルだった。

外貨準備の内訳によると、大規模介入で急増し
昨年11月末段階で2年ぶりの水準へ積み上がった
「預金」は1月末に279億ドルと、前月から3割弱減少。

一方で、外貨準備の過半を占める米国債などの「証券」は
1兆1980億ドルと前月から170億ドル大きく増加した。

外貨準備の増減には為替水準の変動が影響するため、
すべてが売買の結果によるものかは定かでないが、
昨年12月末段階の「証券」は11月末に比べて
わずか15億ドルの増加にとどまり、政府が大規模介入で
得たドルの多くを「預金」のまま保有していたことが明らかになっていた。

外貨準備に直接含まない「その他資産」は358億ドルと
前月末を上回り、2009年4月以来2年9カ月ぶりの水準へ増加した。

日銀が行っているドル資金供給オペの実施分を計上したため。

日銀のオペは欧州債務危機によるドル調達市場の緊張を
背景に需要が堅調で、1月10日には2010年5月の
オペ再開後最大の応札額を記録。

この日の実施分も計15億0300万ドルの応札があった。