カナダ中銀、第1〜3四半期の成長予想引き上げ

カナダ銀行中央銀行)は18日、四半期金融政策報告を公表し、
2012年第1〜3・四半期の経済成長率見通しを上方修正するとともに、
家計債務の増大に改めて警鐘を鳴らした。

中銀は第1、第2・四半期の国内総生産GDP)伸び率(年率)
見通しをいずれも2.5%とし、1月に示した予想の1.8%から引き上げた。
第3・四半期の伸び率についても2.1%から2.4%に引き上げた。

中銀は上方修正の理由として、米経済の見通し改善や
債務危機の解決に向けた欧州の対応を受けて
信頼感が高まっていることに言及した。

ただ、ユーロ圏債務危機は依然としてカナダ経済の
見通しに対する最大のリスクだと指摘した。

民間設備投資の底堅い拡大や家計支出の緩やかな伸びが
成長の押し上げ要因になるとした一方、カナダ経済の
柱とされる輸出は軟調が続くとの見通しを示した。

中銀は家計支出について、GDPと比べて依然として
相対的に高水準にあるとし、家計の所得に対する
債務の比率は一段と上昇するとの見通しを示した。

第4・四半期の成長率見通しは2.6%から2.5%に引き下げ、
2013年の見通しも下方修正した。