欧州危機と米財政問題、世界経済の主要リスク=IMF専務理事

国際通貨基金IMF)のラガルド専務理事は26日、
欧州債務危機と米財政問題が世界経済への
主要リスクとの見解を示した。

ラガルド専務理事はロンドンで講演し、「欧州は明らかに
世界危機の震源地となっているが、米国も依然リスクに
さらされている」と語った。

専務理事は「西側諸国における第1のリスクは米国の
『財政の崖』問題で、財政赤字と債務の対国内総生産
GDP)比率はユーロ圏の状況より悪い」と指摘した。

米議会がどのように財政の崖問題に対処するかをめぐり
かなりの不透明性があるとし、財政の崖を回避できなければ、
来年の米経済成長を少なくとも1%押し下げられる可能性が
あると警告。

「来年の米成長見通しを踏まえると、これは米国だけでなく
世界全体にとって極めて深刻だ」と述べた。

さらに「2つ目のリスクは明らかに、これら不透明性と
ソブリン債問題、ユーロ圏のソブリン債と銀行の
健全性の関連性だ」と述べた。

また、地政学的リスクに関連する原油価格の上昇が
リスク要因として再浮上する可能性を第3のリスクに挙げた。