国債低金利、日本が財政再建の意志あると市場が信頼＝日銀副総裁

日銀の山口広秀副総裁は27日午前の参院「社会保障と税の
一体改革に関する特別委員会」で、政府債務残高の累増など
日本の財政事情が厳しい状況にあるにもかかわらず、
国債が市場で円滑に消化され、低金利が持続していることについて、
「日本が財政再建に取り組む意志と能力があると
市場が信頼しているため」との見解を示した。
川崎稔委員（民主）の質問に答えた。

山口副総裁は、日本国債に対する市場の信頼を
維持していくには「財政再建に向けて一歩一歩、
前進する覚悟が必要」とし、「前進がないと、
市場が信頼を裏切られたと感じ、国債金利の
上昇がおきかねない」と警鐘を鳴らした。

その上で、国債円滑消化の一因に指摘されている、
国内投資家の保有比率の高さに関連し、「海外投資家の
ウエートが低いのは事実だが、保有額は数十兆円に及ぶ。
いったん大きく売りに出されれば、国債市場に
大きな影響を与える」と語った。