IMF、金売却益27億ドルを加盟国に分配

国際通貨基金IMF)は28日、金売却で得た
利益27億ドルについて、貧困国向け低利融資プログラムに
大半を投じることを条件に、加盟188カ国に分配することを決定した。
IMFは2009・10年に403.3トンを売却。

記録的な金相場の高騰を受けて、
38億ドルの特別益が出ていた。

少なくとも90%を「貧困削減・成長トラスト(PRGT)」に
投資するとの「満足のいく確証」が得られた場合に、
売却益を振り分けるとしている。

IMFは2009年、貧困国向け融資の原資を確保するため、
170億ドルを調達する目標を掲げたが、ユーロ圏債務危機
金融危機後の海外援助削減で、実現が危ぶまれている。

ラガルド専務理事は今回の決定について「貧困国が
将来の衝撃を吸収し、より力強く持続可能な
経済成長を実現する上で、IMFは確実に支援を
提供できる」としている。

売却益はクォータ(出資割当額)に応じて配分されるため、
米国、日本、仏独英、中国が大半を受け取る。