日本政府がESM債の購入検討、財務相が仏相に伝達

城島光力財務相は13日夜の記者会見で、
この日午後に行われたモスコビシ仏経済・財務相との会談で、
日本政府は欧州安定メカニズム(ESM)が発行する予定の
債券の購入を検討すると伝えたことを明らかにした。

城島財務相によると、モスコビシ経済・財政相は会談で、
日本政府がこれまで継続的に欧州金融安定ファシリティー
(EFSF)債を購入してきたことに謝意を表明。

城島財務相はESM債に関し「信用力を確認した上で、
外国為替資金特別会計(外為特会)のユーロ資産の
効率的運用、欧州の金融安定化への貢献との観点から、
欧州自身の取り組みも見極めながら、購入を検討したい」
と伝えた。

ESM債の購入にあたり、日本は「ESMの
取り組み等によって、欧州の金融安定化に向けた
取り組みが引き続き着実に進展することを
期待している」という。

国際通貨金融委員会(IMFC)がこの日の会合で
まとめた声明で、日本について「今年度予算の
財源確保」と「中期的な財政健全化のさらなる進展」
が必要と指摘したことに対しては「指摘を受け止め、
財政への信認を揺るがすことがないよう、
財政健全化に着実に取り組むととともに、
国会での特例公債法案の速やかな成立を
目指し最大限努力したい」と述べた。

今回の総会で、中国の謝旭人財政相や中国人民銀行
中央銀行)の周小川総裁ら当局トップが出席を
見送ったことについては、あらためて「残念と
思っている」としながらも、会合に出席した
中国当局幹部が「違和感なくトップの意識で
発言していた。ナンバー2の出席だったが、
中身は変わらなかったのではないか」と話した。