日銀の政策維持は連続緩和の効果見極め=前原経財相

前原誠司経済財政担当相は20日午後、日銀が金融政策を
据え置いたことについて「今月は(連続緩和の)効果を
見極める意味で、日銀が判断したものと思っている」と述べ、
直接の評価を避けた上で、金融緩和策を推し進めるよう
重ねて求めた。

今月も金融政策決定会合に出席した経財相は、
終了後に記者団の取材に応じ、据え置き決定への
評価を求める質問に対して「白川(方明・日銀)総裁が
就任して初めて、先月、先々月と2カ月連続して緩和を
行った姿勢は評価したい。今月はそれを見極める
ということだろう」と指摘。

しかし、景気の現状は「足元は弱含み、世界(経済)も
極めて不透明な状況」にあるとして、今月の決定には
直接言及しなかったものの「(政府の)スタンスを問われれば、
日銀が2月に表明した物価目標が達成できていないわけだから、
達成のためにしっかりと強力な、結果を出すための金融緩和を
引き続き行っていただきたい」と述べた。

自民党安倍晋三総裁の日銀をめぐる発言に関しては
「真意はわからないが、建設国債の直接の引き受けや、
日銀法改正で政治が直接介入することには、われわれは
否定的」と改めて表明。

「日銀に強力な金融緩和を引き続き推進してもらうと同時に、
われわれ(政府)も(日本)再生戦略の実行を通じ、
デフレになりにくい体質改善、成長力を持った経済に
していく。双方の努力が求められている」と話した。