ニュージーランドが経済見通しを下方修正、支出削減策を継続へ

ニュージーランド政府は18日、経済見通しを
下方修正するとともに、予想される税収減に
対応するため厳しい支出削減策を継続する考えを示した。

それにより、2015年までに財政収支の
黒字を回復したいとしている。

財務省は、クライストチャーチ地震からの復興活動が
成長の押し上げ要因になるとみられるにもかかわらず、
2012/2013年度(2013年3月まで)の国内総生産
GDP)伸び率見通しを2.3%、2013/2014年度に
ついては2.9%に引き下げた。

5月に作成した予算では、それぞれ2.6%、
3.4%の成長を見込んでいた。

ニュージーランド政府は、GDPに対する債務の比率が
ピークに達するのは2014/2015年になると予想
従来予測の2013/2014年から先延ばしした。

ピーク時の債務比率(ネットベース)も、
従来予想の28.7%から29.5%に引き上げた。

財政収支に関しては、2014/2015年度に
6600万NZドルの黒字を回復するとの見通しを表明。

5月の予算では1億9700万NZドルの黒字を見込んでいた。

イングリッシュ財務相は「6600万NZドルという数字は
大きくないが、われわれは正しい方向に向かっている」と述べた。

財務相はまた、ニュージーランドドルの持続的な上昇が
国内経済を引き続き圧迫し、輸出による成長を抑えていると指摘。

「高水準のNZドル相場は、借り入れを通じた
消費主導型の成長から、輸出主導型の成長への
シフトを目指すわれわれの努力にとって逆風と
なっている」と述べた。