日銀の物価目標見直し「極めて驚き」、国会で経緯質す=前原経財相

前原誠司経済財政担当相は21日午前の閣議後会見で、
日銀が昨日の金融政策決定会合で、物価上昇率1%を目指す
「中長期的な物価安定の目途」の見直しを決めたことについて、
これまでの日銀側の主張を考慮すると「極めて驚きを感じる」とし、
「今までと、どういう整合性、連続性、継続性があるのか。
国会で厳しくチェックしたい」と述べた。

経財相は過去3回、日銀の決定会合に出席した「感想」として、
会合では物価目標をめぐって、今年7月に就任した木内登英
佐藤健裕両審議委員が「(物価目標の)1%(達成)への
アプローチをもっと具体的に詰めるべき、あるいは
そういう書きぶりに(決定文書を)すべきでないか
との発言があったが、他の方々が否定的な意見を
出された」ことを明かした。

会合でそのやり取りを聞いた経財相は「本気で1%めどを
目指しているのかとの思いを強くもった」と感想を披露した上で、
「メンバーがまったく変わっていない中で、2%の物価目標に
言及したことに驚きを感じている」と主張。

「1%めどに対するアプローチにも非常に慎重だった」
日銀執行部が「なぜ急に、これだけ大きく変わるのか。
驚きを持っている」と話した。

昨日の追加金融緩和に対しては「日銀が日銀の立場として、
現状認識を踏まえ、さらなる金融緩和を行ったことは
一定の評価をしている」と評した。