9月末の家計金融純資産1156兆円、一般政府の負債1133兆円

日銀が21日公表した2012年7〜9月期の資金循環統計によると、
9月末の家計の金融資産から負債を差し引いた金融純資産は
1156兆円となり、一般政府の負債残高1133兆円を引き続き上回った。

9月末の国債の海外保有は前年比11.1%増、
国債残高に占める構成比は9.1%となった。

また、9月末の日本国債保有者のうち、海外の残高が
前年比11.1%増の86兆円、発行残高に占める構成比は9.1%となり、
いずれも過去最高を更新した。

累次の金融緩和による国債の大量の購入で日銀の国債保有残高は
初めて100兆円を突破した。

資金循環統計によると、国庫短期証券と財融債を加えた
9月末の国債発行残高は前年比3%増の948兆円。

保有者別では、銀行や保険など金融仲介機関が
611兆円、64.4%を保有

保険会社や銀行が過半を保有している構図に変化はないが、
国内銀行の保有残高の伸び率が前年比5.4%となるなど
金融機関全体でも増加ペースが鈍化している。

一方、保有額を急速に拡大させているのが日銀と海外。

9月末の日銀の国債保有残高は、前年比22.0%増の
105兆円となり、統計開始以来、初めて100兆円の
大台を突破。

構成比も11.1%に達している。

累次の金融緩和で国債を中心に資産買入基金
規模を拡大させていることが主因だ。

海外は同11.1%増の86兆円、構成比は
9.1%で、いずれも過去最高を更新。

前年比で2ケタの増加を続けており、国債市場における
海外勢の存在感が着実に高まっている。

9月末の家計の金融資産は1510兆円で同1.4%増。

一方、負債は354兆円で、資産から負債を差し引いた
家計の純金融資産は1155兆円程度となった。

一般政府の負債残高は1133兆円で、家計の純金融資産
との差額は22.4兆円となり、過去最小となっている。